低用量ピル(経口避妊薬)のひとつであるファボワール。
その詳しい成分や効果、副作用、購入方法などをわかりやすく解説します。
目次
ファボワール(低用量ピル)とは?
ファボワールとは、東京都千代田区に本社を置く製薬メーカーである富士製薬工業の商標で、有効成分として、月経周期をコントロールしている黄体ホルモンのデソゲストレルと卵胞ホルモンの二つの女性ホルモンのエチニルエストラジオールを含む低用量ピル(経口避妊薬)です。
ファボワールは、購入にクリニックなどの医療機関で医師の診察を受け処方箋をもらう必要がある処方箋医薬品です。
ファボワールは、経口避妊薬の先発薬マーベロン(米国の製薬会社オルガノンの商標)の後発医薬品(ジェネリック医薬品)です。
ジェネリック医薬品は、同じ有効成分のため同じ効果を得られますが、開発費用がかからないため、より安価で購入できる医薬品です。
ファボワールの成分の詳細は以下の通りです。
ファボワール(1錠中)の成分
有効成分:デソゲストレル 0.15mg エチニルエストラジオール 0.03mg
その他添加剤:トウモロコシデンプン、ポビドン、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、トコフェロール、乳糖水和物、ヒプロメロース、マクロゴール400、酸化チタン、タルク
低用量ピル(経口避妊薬)とは?
ファボワールを含む低用量ピル(経口避妊薬)とは、排卵を抑制する医薬品です。
女性の脳下垂体から黄体形成ホルモン(LH)や卵胞刺激ホルモン(FSH)などのホルモンが分泌され、卵巣に働きかけて卵子を成熟させ排卵を促す命令がでることで、毎月排卵が起こります。
そして卵巣からは、子宮頚管粘液の量や粘度を調整して精子の子宮内への通過性を変えたり、子宮内膜を分厚くし受精卵を受け入れる働きがある黄体ホルモン(プロゲステロン)や卵胞ホルモン(エストロゲン)などの女性ホルモンが分泌されます。
低用量ピルには、これらの黄体ホルモンと卵胞ホルモンが含まれているため、脳下垂体からの命令が止まり、排卵を抑制します。
1錠中に含む卵胞ホルモンの量が0.05mg未満のため「低用量ピル」といいます。
さらに、低用量ピルに含まれている女性ホルモンは、女性の卵巣で作られるものより量が少ないため、子宮内膜が着床にむけて分厚くなることができません。このため生理痛を緩和する作用もあります。
また子宮頚管粘液も精子が子宮内に入りづらい状態もつくります。
低用量ピルの種類
低用量ピルには第1~4世代があり、配合されている卵胞ホルモンいずれもエチニルエストラジオールで同じですが、黄体ホルモンの違いで分かれています。
ファボワールは、黄体ホルモンとしてデソゲストレルを含むため、第3世代です。
第1~4世代まで、含む黄体ホルモンは以下の通りです。
それぞれにメリット、デメリットがあり自分にあったお薬を選ぶことが大切です。
世代 | 黄体ホルモン | メリット | デメリット |
1 | ノルエチステロン | 月経量の減少、生理痛緩和効果に優れる | 男性ホルモンの作用があり、ニキビなどの副作用が出やすい |
2 | レボノルゲストレル | 不正出血が起こりにくく、安定した周期を作りやすい | まれに男性ホルモンが活発になり、ニキビや多毛になる |
3 | デソゲストレル | 男性ホルモン抑制効果があり、ニキビ改善や多毛症の改善を期待できる | 1、2世代に比べると血栓症のリスクが高い |
4 | ドロスピレノン | 月経困難症や子宮内膜症の治療で保険適用される | 避妊目的では処方できない |
また、ファボワールは1種類の錠剤をシートに示されている通りに飲んでいくため1相性ピルに分類されます。
低用量ピルには、弊社のオンライン診療サービスMedDirect(メドダイレクト)でも取り扱っているラベルフィーユのように、ホルモンの配合バランスが異なる3種類の錠剤を順番に飲むものがあり、これを3相性ピルといいます。
また、ラベルフィーユは黄体ホルモンとしてレボノルゲストレルを含むため、第2世代に分類されます。
保険適用かどうか
ファボワールを含む低用量ピルの処方は、月経困難症と子宮内膜症の治療目的の処方の場合のみ保険適用となります。
それ以外の目的での処方は全額自己負担の自由診療となります。
デソゲストレル
ファボワールが含むデソゲストレルは、人工的に作られた黄体ホルモンの1種です。
排卵抑制効果に加え、、受精を阻害したり、受精卵の着床を防ぐ作用もあると考えられています。
男性ホルモンのアンドロゲンの作用を抑える働きが強いため、ニキビを改善する効果も期待できます。
エチニルエストラジオール
ラベルフィーユの有効成分のエチニルエストラジオールとは、卵胞ホルモン(エストロゲン)の1種です。
多くの避妊薬に配合されています。
また、男性ホルモンのテストステロンを抑制する効果もあり、育毛剤や、前立腺がんの治療薬としても使われています。
ファボワールの効果
ファボワールには以下のような効果が期待できます。
高い避妊効果
ファボワールは正しく服用すると正しく服用すると99%以上の高い避妊効果があります。
ただし、HIVなどの性感染症を防ぐ効果はありません。
性感染症を防ぐには、コンドームが有効です。
ニキビ改善効果
男性ホルモンの働きを抑制するため、肌の余分な皮脂の分泌を抑えてニキビを改善する効果があります。
生理痛の緩和
月経になると、厚くなった子宮内膜が剥がれ落ち、経血として排出されます。
その際、子宮内膜からプロスタグランジンが分泌されて子宮の収縮運動が起き、それによって下腹部に痛みを感じます。
ファボワールは、子宮内膜を厚くする働きを阻害するので生理痛を緩和します。
生理移動
ラベルフィーユには排卵抑制効果があり、月経(生理)を最長で7日間程度遅らせることができます。
具体的な遅らせ方に関しては、医師とよく相談して、指示を受けるようにしましょう。
ファボワールの飲み方
ファボワールには、自分で休薬期間7日間をつくる21錠タイプと、飲み忘れを防ぐために偽薬7錠を含む28錠タイプの2種類があります。
いずれもシートの指示に従って月経開始日から毎日1錠ずつ決まった時間に飲みます。
※21錠タイプは飲み終わったら、休薬期間を設けましょう。
飲み忘れた場合、24時間以内ならすぐに服用しましょう。
2日以上して飲み忘れに気付いたら、次の月経開始日まで飲まないでいましょう。
次の月経開始日に飲む時は飲みかけのシートではなく、新しいシートから飲みましょう。
ファボワールの副作用や注意点
ファボワールには、以下のような副作用や注意点があります。
異常を感じたら、服用を中止し医師薬剤師に相談するようにしてください。
副作用
ファボワールは、副作用が比較的少ない低用量ピルですが、不正出血や乳房の痛み、頭痛、気分不良、吐き気、嘔吐などの症状や神経系からくる不安感、イライラなどの症状が現れることがあります。
注意点
ファボワールは、40歳以上の方、子宮筋腫のある方、乳がんの既往歴がある方、喫煙者、肥満の方、血栓症の家族歴を持つ方、片頭痛がある方、心臓弁膜症の方、高血圧の方、妊婦、授乳婦などは注意が必要です。
事前に医師薬剤師に相談してください。
ファボワールとラベルフィーユの違い
ラベルフィーユは、黄体ホルモンとしてレボノルゲストレルを含む第2世代の低用量ピルです。
またホルモンの配合量が異なる3種類の錠剤を飲むため3相性のピルに分類されます。
ラベルフィーユは、第3世代のファボワールと異なり、不正出血が起こりにくく、安定した周期を作りやすいですが、男性ホルモンの作用が強く、ニキビや多毛になりやすいという副作用があります。
それぞれにメリットとデメリットがあります。
医師との相談の上、ご自身にあったお薬を処方してもらいましょう。
ファボワールのよくある質問
ファボワールのよくある質問とその回答は以下の通りです。
ファボワールを服用すると太りますか?
回答:太りません。
ファボワールは保険適用されますか?
ファボワールを飲み忘れましたどうすればいいですか?
ファボワールに性病予防効果はありますか?
ファボワールはニキビに効果がありますか?
ファボワールの入手方法
高い避妊効果を持ち、ニキビ改善効果もあるファボワール。
しかし処方箋医薬品のため、購入には、医療機関で診察を受け、医師から処方箋をもらう必要があります。
しかし忙しく、病院に行き薬局でファボワールを買う時間が確保できない方も多いと思います。そんな方にオススメなのが、弊社のMedDirect(メドダイレクト)です。
予約から診察、処方、お届けまで全てオンラインで完結し、時間や場所を気にせず、いつでもどこでも気軽に購入することができるため大変オススメです。
また、メドダイレクトでは、ファボワールのほかに上記のラベルフィーユも扱っています。
医師に相談の上、ご自身にあったお薬をお選びいただけます。
※低用量ピルの処方は病院での処方であっても、月経困難症と子宮内膜症の治療目的以外の処方は、保険適用外の自由診療となりますが、MedDirect(メドダイレクト)は初診料、再診料、処方料が無料で、お薬代と送料のみのご負担でリーズナブルにご利用いただけます。
メドダイレクトでのファボワールを含む処方プランと料金
メドダイレクトではファボワール1ヶ月分を初回が4,760円、2回目以降が3,460円で処方しております。
価格は税込みです。
他にもさまざまなプランをご用意しております。詳細は、MedDirect(メドダイレクト)取り扱い医薬品をご覧ください。
ファボワールのまとめ
・ファボワールは黄体ホルモンのデソゲストレルと卵胞ホルモンの二つの女性ホルモンのエチニルエストラジオールを含む低用量ピル(経口避妊薬)
・処方箋医薬品のため購入には医師の処方箋が必要
・ホルモンの働きで排卵を抑制し、高い避妊効果を発揮
・病気の治療目的ではないため保険適用外の全額自己負担、自由診療
・ニキビ改善効果や生理移動効果がある
・不正出血や乳房の痛み、頭痛、気分不良、吐き気、嘔吐、不安感などの副作用が出ることもある
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